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山菜採りで遭難多発 既に昨年越え32件、クマ警報も/青森県内
秋の山菜採りシーズンを迎える中、青森県内の今年8月末までの遭難発生件数は32件に上り、すでに昨年1年間の29件を上回っている。遭難者が暗い色の服装で入山し、発見できないケースが多いことから、県は明るく目立つ格好での入山が有効としている。ツキノワグマ出没警報が県内全域に発令されており、クマ対策も必要だ。
青森県内の山菜採りなどによる遭難事故の発生状況
県によると、山菜採りによる32件の遭難は春の山菜採りシーズンでは統計を取り始めた1999年以降で見ると、2011年に記録した件数と並んで最も多い。遭難者のうち3人が死亡、6人が負傷した。
県防災危機管理課が、実際に遭難した人について服装の色を調べたところ、遭難者32人のうち、服装が分からなかった人を除く、ほとんどの人が目立たない黒や紺だった。
同課の石田勝也主幹は「白や黄色などの目立つ色の服装で入山をお願いしたい。どうしても難しい場合は、ヘリからの捜索時でも目立つ白いタオルなどを持参してもらえれば」と話す。
このほか、山に入る際には家族らに行き先を告げておくことや、体力的に無理をしないことなども求められる。目撃情報が増えているクマの警戒も欠かせない。
県によると、今年1月から9月26日までクマの目撃(足跡、爪痕を含む)は323件、食害は17件、人身被害は4件。出没件数(目撃と食害、人身被害の合計)を地域別に見ると、下北が125件と最多。上北は41件、三八は39件となっている。
県は9月の出没件数が過去5年間の平均値の2・5倍に達したことから、11月末まで警報を発令し注意を促している。
また、県はクマの目撃地点など県内の情報をまとめ、ホームページで公開。各市町村の窓口や道の駅には被害防止のためのリーフレットを配置し、広報活動に取り組む。▽出没の多い場所に近づかない▽鈴などで音を出しながら歩く―など対策の周知を図っている。
消防や警察などの関係機関は遭難救助の訓練を実施し、万が一の事態に備えている。
デーリー東北新聞社
出典:Yahooニュース
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