受賞したのは同校環境システム科の福田将大さん、井戸上真衣さん、久保沢翔太さん、坂野友祐さん、市沢憲慎さんの5人のグループ。応募約220件の中から書類審査を通過し、最終審査9件に残った。福田さんらが11月23日、京都大学で最終プレゼンテーションを行った。

生徒たちを指導した木村亨教諭によると、フキにはえぐみの主成分で、体内ではシュウ酸カルシウムに変化し腎臓などで結石の原因となるシュウ酸を多く含んでいる。生徒たちは、フキの茎の部分をもみ殻やおがくずで覆い日光を遮りながら栽培することで、シュウ酸の含有量を通常のフキに比べ約半分まで減らすことに成功した。

リーダーの福田さんは「生のフキはしゃきしゃきとした食感がある。多くの人にフキ好きになってもらえればうれしい」と喜びを語った。

カブの生育促進技術は、根が成長するダイコンなどと異なり、カブは「胚軸」と呼ばれる部位が大きくなることに着目。葉物野菜の生育などで使われる青色のLEDを活用することで、生育期間を通常の約2カ月から約1カ月半まで短縮できることを確認した。

このほか、同コンテストとは別に、同校環境システム学科の2年生らが、生物多様性の保全活動を表彰する「いきものにぎわい市民活動大賞」を受賞。八戸市種差海岸で続けているサクラソウの保全活動が評価された。

12月9日に東京都で開かれた表彰式に出席した岩間暉さん(2年)は「今後もモニタリングを継続したい」と意欲を語った。