青森駅前では一番バスの出発を祝うセレモニーが行われ、主催者の八甲田振興協議会の柳谷章二会長が「八甲田・十和田地区の美しい景観は多くの人を魅了してきた。バスの運行を通して新たなファン獲得を目指したい」とあいさつした。

スノーシューでの散策を楽しみにしているという仙台市の齋藤保子さんは「毎年みずうみ号を利用している。八甲田は山の稜線(りょうせん)が特に素晴らしい」と話し、笑顔でバスに乗り込んだ。

同日午前7時50分、青森駅を出発した一番バスは萱野高原や酸ケ湯を経由し十和田湖へ向かった。バスが通る八甲田「雪の回廊」は、3月28日の貫通時点で傘松峠付近の高さが6メートルほどだった。

今はやや低くなったとみられるが、いまだ圧倒的なスケール。青空の下、峠を越えたバスは白い壁の間を縫うようにゆっくりと進んだ。