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青森県内10病院が再編統合の検討対象に、厚労省が公表
厚生労働省が、再編や統合などの議論が必要だとして公表したのは、国民健康保険板柳中央病院、黒石市国民健康保険黒石病院、町立大鰐病院、国民健康保険おいらせ病院、国民健康保険南部町医療センター、国民健康保険五戸総合病院、三戸町国民健康保険三戸中央病院、青森市立浪岡病院、平内町国民健康保険平内中央病院、つがる西北五広域連合かなぎ病院の合わせて10の公立病院です。
理由としては、脳卒中や小児医療などの領域で診療実績が特に少なかったり、近くに似たような機能を持つ医療機関があったりするということが挙げられています。
県によりますと、対象の病院については、国がさらに精査を進め、来月上旬に最終的に決定するということです。
今後は、県が設けた医療機関や自治体などでつくる地域医療構想調整会議で、対象となる病院の、統合や再編について議論が進められ、来年9月末までに結論が出される見通しです。
県医療薬務課は、「必要に応じて、医療機関に助言するとともに、県内では町村部の病院が地域医療を支えているという点も踏まえながら、会議の場で丁寧に議論を進めていきたい」と話しています。
再編や統合などの議論が必要だと判断された黒石市国民健康保険黒石病院では、患者から不安の声が多く聞かれました。
黒石病院は、昭和34年に発足し、現在は17の診療科と257の病床があります。
昨年度の入院患者は1日あたり178人、外来患者は523人で、24時間体制で救急の患者も受け入れています。
市内に住む91歳の通院患者の女性は「前は弘前市内の病院に通っていたが、距離が遠くて治療をやめてしまったことがある。黒石病院がなくなったとして、バスを乗り換えてほかの病院に行くのは難しい」と話していました。
また、市内の87歳の女性は「黒石病院は先生も看護師もいい人で通っている。近くて便利な病院で足も悪いので通えなくなると困る」と不安そうにしていました。
黒石病院の村上靖事務局長は「近くに似たような病院があるということで対象になったと聞いているが、その定義がよく分からない。黒石病院は救急医療のほか、多くの診療科があり、地域住民にとっては要の病院だと思っている。
病院がなくなれば、市民の健康・安心を守れないことが危惧される」と戸惑いを見せていました。
出典:NHK News Web
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