「泳ぎすぎた夜」=「シネマの特選掘出し」冬の青森、魚の絵届けに!

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『泳ぎすぎた夜』たったひとりの少年と出会うための映画

映画祭で出会ったというフランス人のダミアン・マニヴェルと五十嵐耕平。二人の若き才能が冬の青森を舞台に選び、共同監督した作品が公開された。

東京・シアター・イメージフォーラム。21日から大阪・シネ・リーブル梅田ほか順次全国で公開。

4月14日公開の『泳ぎすぎた夜』は、冬の青森県が舞台。少年が父親を捜す姿を映したロードムービーです。

その時間、1時間19分


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映画のあらすじ。

朝早く仕事場へと出かけていく父親が、静かに身支度をしている時間。まだ暗い中で目を覚ました6歳の男の子が、クレヨンで魚の絵を描きはじめる。

寝ぼけ眼で登校する道すがら、彼は魚市場で働く父親に絵を届けることを思いつく。眠っている時の息づかいや風の音などは収められているが、セリフはない。

いつもの道をそれ、つららを振り回して、雪の中で冷えたミカンを食べる。車が往来する道路を渡り、じゃれている犬に出合えば自分からワンと吠(ほ)えてみる。

そんな自由自在な動きを見せる男の子をカメラが追い続けているだけなのだが、すべてが詩的でスリリング。ひとりぼっちを怖がらずに勇ましく小さな冒険をする彼を見ているうちに、子供の頃の感覚が鮮やかに呼びさまされた。

主人公を演じた演技未経験の地元の小学生、古川鳳羅(こがわたから)ののびのびとした存在感が、身体性を通じて記憶を刺激するような新しい子供映画を支えている。

主演の少年は異例の“野生”キャスティングで選ばれた。

通常のオーディションではなく、駅前のショッピングモールで日々子どもたちを観察し、気に入った子に声をかけるという異例の“野生”キャスティングで選ばれました。そのため、少年役をつとめた主演の古川鳳羅はもちろん、映画初挑戦です。

青森で生まれ育った人々と、限られたスタッフによって大切に作られたこの作品。言葉少なに綴られる物語は、青森の空気をそのまま切り取っていて、ドキュメンタリーのような不思議なフィクションになっています。この感覚を、劇場でぜひ体験してみてください。

きっと、青森の空気に触れたくなりますよ。これもまた、青森の魅力を演出しています。

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