青森・田子町「地域おこし協力隊」制度で「伝承へ挑戦続く全国唯一の職人」が奮闘中!

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青森・田子町「伝承へ挑戦続く全国唯一の職人」の下で2年目 弟子の新岡さん奮闘!

漆の木から樹液を採るための「漆掻(か)き」道具を作る全国で唯一の鍛冶職人・中畑文利さん(73)=田子町=の後継者として、新岡恭治さん(40)が修業を始めて2年目に入た。

国の「地域おこし協力隊」制度を活用し、同町の非常勤特別職として採用されたのが2015年12月1日。同協力隊員の任期は最長3年とされ、新岡さんは残りの約2年間で、師匠の技を一つでも多く習得しようと挑戦を続けている。

修業を始めて2年目の新岡恭治さん(右)と中畑文利さん=田子町で

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新岡さんは中泊町出身

弘前市の「二唐刃物鍛造所」で約10年間、包丁製作などに従事していた。初めて飛び込んだ漆掻きの世界に「この1年間、なかなか思ったようにうまく作れなくて……」と振り返る。

漆掻き道具の使い方

には木の皮をむくカマ、幹に傷をつけるカンナ、樹液をすくい取るヘラなどがある。かつて自身が手掛けていた包丁作りとは、鋼を硬くしたり粘りを出したりする「焼き入れ・焼き戻し」など共通部分もある。

特殊なカンナに挑戦中

しかし「包丁は平べったいが、漆掻き道具は形が全く違う」と戸惑いも。今はY字形の独特の形をしているカンナに挑戦中だ。「カンナの形は複雑で調整や修正が大変。まだまだです」

師匠の中畑さん

中学卒業後、父の長治郎さん(故人)の下で修業を始めたが、技術は「目で見て」覚えたという。今は病気治療で盛岡市の病院に通院中で「私にも新岡さんにも時間がないんです」と話す。3年間で新岡さんを一人前にしようと必死で、指導に熱が入る。

中畑さんの工房の後継者

14年まで6年間修業していた男性が町を去り、15年4月に同協力隊員として弟子入りした男性も体調を崩して退職。このため田子町は「何とか後継者を」と15年11月に同協力隊員を再度募集した。

新岡さんの技術継承への熱意

「日本で1人しかいない技術を残していこうと決意した」という新岡さんが応募した。新岡さんは修業後に工房を作り、弘前在住の妻子を呼び寄せる予定という。

日本の伝統文化として、漆の道具作りを続行

「あとは本人がどれだけ鍛錬するか。包丁作りで基本はできている」と背中を押す中畑さん。新岡さんの目標

新岡さんの目標

「日本の伝統文化として、漆の道具作りをこれからも続けていきたい」と話している。

出典:毎日新聞 (毎日新聞

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