2017 青森港に「大型クルーズ船」の寄港が相次いでいる！

青森港は2011年以降、国内外の大型客船が毎年10～20隻入港し、入港実績は15年で全国13位、東北ではトップを誇る。地道な誘致活動の成果に加え、訪日客の増加やクルーズ旅行の人気の高まり、中心街に近いロケーションの良さなどを背景に、年々受け入れを拡大させてきた。

今年入港予定の23隻の乗客総数は、定員ベースで2万8480人、乗組員数は1万2966人に上り、大きな経済効果が見込まれる。

国内外のさまざまな寄港地を巡るクルーズ旅行者らに、港町としての青森の魅力を印象付けるとともに、青森県が誇る観光資源を大いにPRできる好機であるととらえたい。

特に2年後の19年には、「海の女王」と呼ばれ世界的に有名な豪華客船「クイーン・エリザベス」の初入港が予定されている。青森港の知名度アップや、クルーズ船誘致に弾みがつくと期待される。

■クイーン・エリザベス

一方、受け入れ態勢については港湾施設の整備や外国人への対応などハード、ソフトの両面で一層の充実が求められる。これらは一過性の対応ではなく、港をまちづくりにどう生かすかという長期的な視野に立って進めたい。

ハード面では国土交通省が、新中央埠頭の岸壁を80メートル延ばし全長360メートルにする改良工事を進めている。本年度中の完成を目指している。世界的に大型化が進むクルーズ船が、より繁華街に近い同埠頭に安全に接岸できるようになる。

将来的には入国管理や両替、簡単な買い物などができるターミナル施設の整備を求める声も聞かれる。一考に値する提案ではないか。